くうねるところにすむところ

寝て起きて音楽聴いて飯食って

君の瞳に恋してる!

 2週間後だったライブは昨日のことだし、四年後だったオリンピックも明日開幕する。

 

そして月日は流れて、やがて人は死ぬ。そんな秒読み人生の中、貴重な2か月間をニート生活にさらされた女子高生代表、RK802×UNISON SQUARE GARDEN「ACCIDENT CODE"R"」SPECIAL LIVE@BIGCATへ行ってきました。

 

 

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整理番号が二度目のラッキーガール。

関西屈指のライブハウスパラダイス、アメ村で好きなロックバンドを見れる機会はありがたい。興奮気味で迷いもせずに下手へ、ダッシュはおやめくださいとの呼びかけを受けることなくスマートに会場へ入る。走っちゃだめよ。

 

ステージにはオープニングアクト、DJ落合健太郎!

オチケンさんって、ちゃんとDJだったんだねとDJの定義たるものも怪しいながら感心する。旬バンドの代表曲を繋ぎ合わせて会場を盛り上げる。同会場でYou Are The SPECIALSなんてタイトルを付けてッ―マンライブを開催してくれたBIGMAMAが流れなかったから、99点かな。 

 

SHISHAMOのBYEBYEに合わせて「ばいばい!」とステージを去った彼がアンコールで出てくるなんて予想もせず、ボリュームの小さい場内BGMにより張り詰める緊張感。

ギターチェックもベースチェックもお馴染みタレ部の方で、どことない安心感。あのベースチェック、口ずさめちゃう。

薄目薄目で田淵さんのセットリストに、ピンクで色づけられたハート型のフロントマンがいないか確認する。

ハッシュタグ、わたしオタクだから。

そんなミーハー丸出し話はさておき、小さかったBGMボリュームがマックスになり、フェードアウトからの暗転、絵の具。

流れが完璧だった。

 

 

 

爽快なスネアを合図にして、銀河鉄道の汽笛のようなギターとレールを組み上げていくベースが絡んだ三人のアンサンブルから始まるのは、「何かが変わりそう」。

まさに今日初めてユニゾン見ます今日初めてライブに来ます、そして知人のように今日初めてオリオンなぞりました、なんて人にお届けするにはピッタリだ。

熱気と圧力に負けず、君があの場で掴みとったもの全てが答えになるはず。

まだ18時だぜ?春も迫る今日この頃、外も明るいこの時間、なんだか不思議だったがそれも含めて新鮮な気持ちで見れたし、真空の中で響く声から、スネアの一発で現実へ戻ってくるようなライブならではの楽しみ方。

 

エンジンが加速され星屑トンネルを抜けた先には「オリオンをなぞる」が待っていて。

まさに現実アトラクション、これをユニバーサルスタジオガーデンと呼びたい。

見渡しても明らかにキッズの多いオーディエンスの様子を伺い、ボコボコバージョンではなかったが、超絶技巧の裏の緻密さや目を晦ませるポップの中の冷静さが見えて、珍しく瞳はイントロの三人の姿を捉えたし動きもホモサピエンスくらいで収まった。

そうして、ゴリラはいよいよ人類へ進化するのですね。

僕がいて、あなたがいて、それだけで十分 なんてことは無理に等しいけれど。

今この瞬間だけはどうかそう信じさせてほしかったし、有言実行作りあげちゃう大好きなロックバンドが目の前にいた。

そして余韻に浸る間のないまま、まるで楽譜に書いてあるように、たった一人のブレスが響き「invisible sensation」が始まる。

自分史上最も度肝を抜かれた流れ。

スカイブルーの照明が、ブレス直前で優しいオレンジに変わっただけで全てを感じ取れた探知能力に乾杯。ワンツースリーフィニッシュだ。

ここからの記憶がほぼ無いに等しいので、捏造だったらお叱りください。

前回の楽しかったね日記2017にも書いたが、この二曲が同日に登場するだけでかなりのご褒美・ボーナスステージなのに、連続で披露されると無意識ながら昇龍拳が炸裂する。

 

 

個人的にはトップ2 シングルが一夜で聞けてしまった贅沢感。 オリオンをなぞるinvisible sensationは同じジャンルに入り、同時召喚は死人が出ると前々から思っていたのに。企みに感謝。

最高ロマン - くうねるところにすむところ

 

アッパーカットを繰り出しながらジャンプと説明書にも書いてある通り、まさに相当な危険人物。ホモサピエンスどころかオラウータンにも知能指数が負ける。

とにかく、この二曲が大好きだ。

好きの法則とでも言おうか、好きのあとに好きが来ると、増して好きになる掛け算状態になる。

音源と変わらないBPMに歌とギターとベースとドラムと熱がぶつかり合い、本人たちは煽りの一つも入れていないのに、どこか挑みたくなる高揚感。

だから、生きてほしい!』と高らかに叫ぶ斎藤さんの弾ける笑顔と、ピリオドを打つように力強く両手でスネアを叩く鈴木さん。

RK802で初オンエアを聴いたときにはっきりと見えた、情景そのものだった。

 
まるで夢から覚めたように(at the BIGCAT)暗転したステージを眺めていると、アンプ上のタオルを落とす田淵さんのお姿。
そして、拾う前に給水。
本物の田淵ですよ』とステージを湧かすのは全曲全ソロに黄色い歓声がハッピーセットでついてくるこのライブならでは。
しかし、そんな中高生大人気バンドっ!キラキラっ!となりつつある感覚に粛々バンドの本人たちも苦笑いの中、絶好調を見せた鈴木さん。
802曲用意してきました!残り799曲です!』と小賢しさ全開で数が合っているか確認している間にクラップが起こり「等身大の地球」の斎藤さん手持無沙汰コーナーへ突入。
迎える報道陣も急に優しくなりやがった』と口に出せる彼らが頼もしい。
そして、後光指す仏顔で、鬼のように4つ打ち曲にアレンジにアレンジを重ね、どのリズムが正解なのかも迷うほどにドラマーとしての本領を発揮していた我らがオンドラムス。
カウベルや二枚の青フェルトシンバル遊びで、シンプルな楽曲に華を持たせる。
踊って』と斎藤さんの歌声に身を預ける田淵さんが不在で少し残念がっていると、今度は隠れキラーチューン「蒙昧termination」で真っ赤なステージから三人が表情を変えて音を奏でる。
続く「BUSTER DICE MISERY」「天国と地獄」は先ほどとは一転、ロック一色のまさにユニゾンの真骨頂ともいえるバンド魂全開で観客の心を鷲掴みにする。
終演後至る所から聞こえる「天国と地獄の田淵さん元気でよかったね」はきっとマニアック層の会話。
それもそのはず、最近控えめなイントロでは、幕張とは規模が全くもって違うのに容赦なく上手へダッシュするわ、ベースを投げるわ、がに股でジャンプするわ、おみ足上げるわ、反動でストラップが肩からずれるわで、田淵智也さんデラックスパック。
アマゾンプライム会員でも見ることのできない貴重なシーンが満載。
歳とダメージ受けすぎているジーンズから見える黒タイツのせいにしてごめんなさいね。
 
そして、始まれがあれば終わりもあるように、優しいギターフレーズが尖った部分を包み込む「8月、昼中の流れ星と飛行機雲」。
唄とギター、細かく言えば歌詞に発音に呼吸にコードにエフェクターにリズムに、と限が無い隠れ超人斎藤さんの一瞬一瞬に釘付けになったが、プラスアルファで彼は表情にも魔法のような仕掛けをする。
ニゾンの斎藤宏介は今、最強だと思う。
 
最後はギターのボリュームノブを回し、音が鳴り止む。
スポットライトに照らされて『新曲です』と話す最中でさえ、整ったボーカルの顔にも、ライブ中やかましいベーシストの顔にも、イカ仙人ドラマーの顔にも『早く聴いてくれ!!』と書かれており、そんな曲紹介からMODE MOOD MODE収録トラック12の「君の瞳に恋してない」がドラムの強烈なリズムにより始まる。
 

君の瞳に恋してない?

そんなのは嘘だ。大嘘野郎だ。恥じらいを捨てろ、意地を張っている場合ではない。

おかげ様でブログタイトルが薄味無料漫画(会員登録必須)の題名みたいになってしまった。

 

演奏よりも、BPMよりも、歌詞よりも、三人の表情に引き寄せられた。

やっと演奏ができる喜びを噛み締めるかのように、ハッピー音楽おじさん三人が向き合い、アイコンタクトを取り、白い歯を出し、その輝いた瞳をこちらへ向ける。

初めて彼らのライブを見た時から、何一つ変わっていないその瞳がこちらを射抜いた瞬間、雑音全て消えてしまうような、そんな夢のような景色だった。

大丈夫、いつも通り音にノれば田淵さんとはアクションが被るよ。

リンクしたってしばらく内緒にしちゃいますが、という照れに続けて「Silent Libre Mirage」「10%roll,10%romance」の生き残ってほしい配信シングルと後半に持ってくる意味をよく理解していているシングル。

1.2.3.4!とカウントから始まった10%~のライブでの化け方、映え方が想像以上なのでいつもセットリストの場所を楽しみにしている。

純粋無垢で無邪気な笑顔を振りまいて目の前その距離20センチだった田淵さんが、今度はドラム台に乗ると優しく微笑む鈴木さん。

 

ロックバンドは楽しい、ライブは楽しい。

格言のように掲げてきたこのバンドだからこその見ごたえ。

 

 

ラスト!』と寂しさも感じさせない絶妙なタイミングで幕が開ける、カオスワールドの「crazy birthday」が、戸惑いながも食らいつく玄人備蓄米組も、全く何が起こっているか理解が追いつかずな素人新米組も全部まとめてお櫃にブレンドする。追いつかせないまま。

後ろのお姉さんが『やばい、楽しい』とうっかり漏らした言葉も、音楽となって彼らに吸収される。

イントロからすでに持ち場不在のベーシストは、上手で物にした背面弾きを斎藤さんに披露するもガン無視をくらうが、すぐさま気づいたカメラマンさんが駆けつけ、シャッターを切る。

その慌ただしさも曲とマッチしていて、ぐちゃぐちゃになりながら、鬱憤全部まとめて投げつける。

ベースを武器にしてステージセンターで玉を放つ放つ約15発の彼も見れて、お得感。

アウトロでは、向き合い立ち上がる鈴木さんの笑顔と『またツアーで会おうね!楽しかったね!バイバイ!!!』とギリギリで勢いよく叫ぶ田淵さんが印象的だった。

また会いに来てね!!楽しかった!!バイバイ!!

 

 

 

MCや服装はインターネットを駆使して検索してくださいね

今日ライブを初めて見て、「ユニゾンいいじゃん」と思ったら、ユニゾンよりかっこいいバンドは山ほどいるので、またFM802を聴いて、かっこいいと思ったバンドのライブに行ってください

ラジオを聴いて、かっこいいなと思って、ライブに行く。

ニゾンもそうして出会ったからこそ、原始的かもしれないけど、私にはしかと響いた。

ラジオはいいよね。

 

 

アンコール一曲だけやります、と「シュガーソングとビターステップ」with DJ落合健太郎氏。「みんなで歌おう!」とNHKのような煽りの一言で終演後批判もあったが、某エンカウント〇邊さんがステージ上で意図的にセットリストから外されたであろうシュガー~を熱唱、からのお客さんにマイクを向けて煽り、合唱させ、しまいには『カラオケみてぇ!』と爆弾を放ったライブと比べればかわいいもの。

アンコール登場後ギターを渡された斎藤さんと某タレ部さんが内緒話しながら爆笑して微笑ましいのも束の間、60点言わず80点モノマネを拳付きで見事披露。

井上○水さんチャレンジも成功済みでモノマネレパートリーが順調に増えている。

曲とはいうと、ベースが暴れる。

ドラムは全拍でスティックを回す。

ギターボーカルは爽やか、という大変楽しい仕様。

田淵ステップは閉脚からの途中でバテて、カエル飛び。

 

UNISON SQUERE GAREDENでした!

普段の802イベントなら集合写真の一枚でも撮るだろうが、当たり前にそんなことはなく終演。

 

だって、私たちは、ロックバンドを見に来ただけだから。

胸を張って帰れるライブでした。

 

楽しかった!

 

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2018年2月7日

RK02×UNISON SQUARE GARDEN「ACCIDENT CODE"R"」SPECIAL LIVE@BIGCAT

セットリスト

 

何かが変わりそう

オリオンをなぞる

invisible sensation

等身大の地球

蒙昧termination

BUSTER DICE MISERY

天国と地獄

8月、昼中の流れ星と飛行機雲

君の瞳に恋してない

Silent Libre Mirage

10%roll,10%romance

crazy birthday

 

en.

シュガーソングとビターステップ