くうねるところにすむところ

寝て起きて音楽聴いて飯食って

得体の知れない始まりの予感

 

 

テストが終わり直行したタワレコでCDを3枚買ったので

少しづつ感想を

本日はHello Sleepwalkersのミニアルバム「シンセカイ」


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聞く順にこだわりはなく、ただ付属のチケット先行シリアルナンバーの期限が今日までだったので封を開けて中身を取り出す
まずアルバムジャケット
いつも通り紙素材で両面に開く。
中から出てくる4つ折りの歌詞カードと円盤を真っ二つに分ける白と黒2色のCDと初回限定盤のDVD


部屋を真っ暗にして音を脳に直接入れる

(文字小さくてすいません。時間がある時に直します!)

 


M1「新世界」
明るい!!!!!!!!なんかすごく明るい!!!!

実はMVや音源一つも視聴せずに手に取ったのでもっとダークなのかと思っていたら違いました。 そしてハロスリの100点満点を超える曲だなあと。 

語りかけるようなシュンタロウさんのABメロから受け渡され一気に赤く色づくナルミさんへのCメロ ツインボーカルは聞くけれどここまでツインの意味をハッキリさせているバンドはハロスリだけで中毒性が高い

そして本作もハロスリワールド全開である


「シンセカイ」なんてタイトルを付けて1曲目にリードの「新世界」を持ってきて『さよなら 新世界』と歌うバンド他にいますか………………? 

 

困った。

凄すぎて困った
新しい世界の幕開けの曲でその世界の隅々のお話アルバムかと思っていたのに1曲目の一番サビでは既に理想郷は壊れ果てたというの

そして一番びっくりしたのは本作でドラムがぐうんと良くなっていること。

譜面はもちろん音も良くなっている 今までは手当り次第に詰め込んでいるイメージが強く全体的にあまり好印象で無かったし、ライブでも技術と楽譜が追いつけてなくて心配していた
が、これは…いい意味でさらに心配になる
オンとオフの聞いたベースとなるリズムにすこし いやちょっと多目にスパイスを入れて遊び心満載。しっかり風景の見えてくるドラムになっていた
でもこれライブは無理でしょ(笑)って思ってるので7月のライブでぜひ度肝抜かせてくださいな〜
なによりこの曲サビがいい 


まずは歌詞から
重ねたライト 三角形の太陽
   なぞった未来は六畳半に埋もれて
    ガラクタみたいに時間が積もってく
      さよなら新世界」 


「重ねたライト 三角形の太陽」初めは普段通り歌詞カード無しで聞いたけれど言葉のインパクトに鳥肌が止まらなかった。
そして2番サビはここに「高鳴る心臓 線対称の体温」と来て

ラストのサビには「逆再生したラスト 踏み込む回路」とくる。

つまりサビがすごい!

どこからそんなワード引っ張り出してくるのか…止まらぬスピードで時は進み、やがて目指していたゴームは消え去る 異次元のように感じられるこの曲は実は何気ない日々のことで。

夢見て生きて大人になって 現実に上手くいかなくて 用意されていた未来すら六畳半に埋もれる 死にたくだってなるしただ止まることを知らない時間だけが自分の前を進んでいく
新しい1歩を踏み出す場所さえ無く虚しくただ息をするだけ でもそこで終わらせないのがHello Sleepwalkersである


目指していたゴールが消えてもまた新しいゴールを作り そして、歩き出す
始めよう 日付の無い物語
   例えばこんなノイズで
くっそ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
参りました
生きてく上で時間とは切っても切れない縁で歌詞にも数度出てくる季節という単語 なのに”日付の無い物語”ですか すごい 
そして1行
『例えばこんなノイズで』
ああ 音楽って最高
きっとアルバムタイトル、シンセカイはこの後に鳴り響く音 彼ら曰くノイズとは真逆のこの六根清浄の間奏のことなのだろう
ノイズと言っちゃうところが彼ららしい

しかもその歌い方はハロスリでは珍しい加工のないシュンタロウさんの透き通った生声

そして何故ここまでハロスリなのに歌詞に執着するかというと 「君」「僕」なんて滅多に出てこないワードが散りばめてあるから。


インタビューを読むとこの曲はとある日に見た夢から出来た曲だそうで 世界観や作曲過程のみであまり歌詞について聞かれない唯一無二な存在の彼らが
いつから君と旅をしていたんだっけ 理由も答えも思い出せなくて怖くなった」と歌っている
これ以上多くは語らないけれど、実はHello Sleepwalkersメンバー同士の話なのかもしれないね


再びサビの話に戻ると、詞がいいのはもちろんバックで鳴っている音もキマってる ハロスリの音楽って本当にシャブだと思ってるけどまさにそう
錯綜としているが実はギター以外引き算をしているそうで。
ナルミさんの心臓のど真ん中を躊躇なく射抜く歌声
裏ではターゲットを狙い定めるような合計39本のギター 軽いのに芯があって1発1発が銃攻撃のようなドラムに、
ずっしりと重みのある曲に少しのフレーズでさえころころと色を変えるベース
そして一番気になったのが『キュイイイン』という機械音。これが音楽のボルテージをさらに上げて最高だった
ラスト余韻嫋嫋なシンバルもいい

 

 

 

 

 

M2「Sleep Tight」

THE Hello Sleepwalkers.

呪文のようなイントロ 打ち込み音から爆発的なメロディ 一旦落ち着きまた大爆発
一聴目はベースを聞いていたら丸々1曲終わってました
頼むから某[ ]バンドみたいに歌詞カードに日本語訳も書いてください。 

ハロスリは日本語の歌詞がすごく好きだからなおさら英詞に惹かれない 歌詞だけが音楽じゃないんだけどね
ハチとケモノがいるのは分かった 手当り次第に分からない単語を検索かけてみたけれどテスト終わりで脳みそがスッカラカンなので上手く繋がらず

またじっくりと聞き込みたいです


しかし満足させる音造りをしている
まずイントロベース
そして間奏のいきなり時空の中心に放り出されたような音からのまたもやベーススラップ
そしてコーラス (民衆の叫び)にも負けない太さと重さが眠りの深さを表しているようにも思えるベース その後ちゃっかりギターと同じフレーズを弾いているもの面白い
つまりベースがとても良い曲 

 

 

 

 

M3「Rollin'」
順位を付けるなら一番好きかもしれない
四つ打ちにキュイギュインのギターが重なりショーが始まる
アルバムの最初でも最後でもなく前半戦のラストにこの曲が入ってることがすごい
ツインボーカルにトリプルギターというかなり濃密なメンバーだからこその曲だしそれでもこのクオリティはすごすぎる
(ちなみに私はバンドメンバーが3人を超えると「多い!」と拒絶しがちです)
さっき英詞にボロクソ言ってしまいましたが来ました!散々英語で歌ってから何も無かったかのようにボーカルが代わり言語が変わる曲!!
大好きです ここがこのバンドのキモです


音源聴きながら歌詞を見たら物語がまるで日本語で書かれてるかのようにスッと入ってくるのに、再生が終わると一気に古代文字のようにちんぷんかんぷんになるのも面白いしメロディに上手く乗ってる音楽は言葉が違えどすごい


1曲目新世界ではサビ終わりに語尾を上げ(文字にしてみると「さよなら しんせかいィイッ⤴」みないな感じ)エッジのききまくったトゲのあるを唄声だったのに対し、この曲のサビ終わり「踏みしめた」では水面に足を入れたような波打つ感触と踏んだのに底の無い不安定な感じがたんまりと出ている

女性にこんなことを言うのは申し訳ないけれどとんだバケモノだとおもう 


歌詞を見ずに聞いた時、聞こえたまま「カーテン切って吠えた」だと思ったのにまさかの「枷切って吠えただったことを知ったその瞬間に好きが一気に溢れ出てきた
歌詞カードも毎行毎行一文字目は大文字だったり見ているのだけで楽しい
サビの後ろのギターアレンジがナルミさんの声といい具合に合ってないのに、よく聞かないと声に意識を取られるところが影の主役っぽさがあってすごくすき

単純なメロディを歌が取り、主役の何度も出てくるフレーズはギターが弾く。

惑う 惑う

の後ろのギターなんて特にすきで、そのふわっと宙に浮いたバランスの唄声にそのフレーズ合せちゃうのですかーーー!先生ー!!!と叫ばずにはいられない
そして途中のドラム(笑)どうした(笑)
タンタンタンとハイハットや連打を入れつつも縛られたように同じリズムで大人しかったドラムさんが…

3連3連タムにスネア………いよいよライブでコケる未来しか見えないリズムが出てきましたね 期待しています

 

 

M4「YAH YAH YAH」
何このハロウィンシーズンのUSJアトラクションで流れてそうな音楽 もっと絞ればお人形がチェーンソー持って夜中襲ってくるあの映画のアトラクション
ただただ歌姫ナルミさんが生贄とされ民衆の男4人が村の悪魔に捧げる話か?と歌詞も読まずに雰囲気だけでそんなパラレルワールドを展開させられるほど西洋ストーリー性のある曲  

しっかり聞けば歌詞で「Once upon a time」とか歌ってるからきっと直感はビンゴだろう

 

最新の技術に縋って翻訳


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………………………………お?それっぽいストーリーではないのか!?
誰かが訳してくれるまで待ちます
黒づくめの高身長な男達が列をなして教会へ向かうようなイントロ 命の無残さを嘲笑うかのようなサビ どれもこれも性癖に大変響きますね


だいすき

  

 

 

M5「Sundown」
3分12秒 たった4行の歌詞
バンドの音に滑らかなピアノが加わり星を散りばめる
Hello Sleepwalkersには絶対ピアノが合うと思っていた
雑踏の中で鳴り響くベース リズムを打つドラム
使用楽器全てが風景を映し出すレンズのようにさえ思える
日が沈み、街は夜の賑わいなのにMoonlightと使わず敢えてSunlightと使う
全てが美しく描かれている

 

 

 

 

M6「DNAの階段」
タイトル部門最優秀作品
ゴリゴリに攻められ且つ一曲前はほとんど演奏のみだった音の厚みから一変

歌が脳から体内へ入ってきて、血液と絡まり心臓へ 酸素と結合してそのまま全身へ循環していくような感覚
ただ、入ることが出来るのは歌だけで少し硬めなギターの音やその他リズム隊は遮断されてしまう なんだろうこの凄い速さで自分の身体全てを分かってしまえるような気持ちは 


音が他曲と比べ若干薄い分コーラスに力が入っている。
今まで2人で声揃えて歌う機会はあったとしてもこうやってがっちりユニゾンすることはかなりレアだと思うし、新しいアプローチだと思う。

お互いが殺し合い、引き立て合う。

思った以上に良かったので、ぜひパンチの効いた曲でも聞いてみたい
そして待ってましたよ日本語歌詞
ハロスリは人間の絶望を言葉にするのが上手く そんな世界に生きる人へ希望の光を当ててあげるのが上手だ
今までの歌詞を含めてラストのサビで必ず解決策が見い出せる


そんな中一番引っかかったのが2番のDメロ(?)
伝えたい感情がいくつもあった きっと全部は持っていけなくて  少しづつ落としていったんだ 誰かの面影も」 


全部は持っていけなくて ならばこの人は1体どの感情を両手いっぱいにしてまで持っていったのだろうか 一つ二つと選んだ中からも手に負えず落ちて行き最後にはどれが残ったのだろうか 自問自答できる歌詞だと思った

    

 

 

M7「日食」

それでもこの世界に生きてくしかない私たちの歌
最高
そして頭振って飛び跳ねて叫ぶだけが 
Hello Sleepwalkersじゃない
技術が発達して 夜は暗い朝は明るい そんなエジソンの幼少期みたいなことはもうほとんど無いのだ。

夜に本は読めるし 朝起きたらご飯は腐ってないし 四六時中メッセージのやり取りができる。

このアルバムジャケットの中心がブラックホールの中心のようにとなっているのは進歩の代償を奪い吸い取っているからだろう
銀河も超えた異次元のストーリーのように、又はどこかの国の歴史書を読んでいるかのように思わせるピアノソロから展開ははじまる
新世界はもう始まっている とでも言うかのような歌詞に人が今まで歩んできた過去を未来へ手渡す時の1曲 そんな気がした


インストア行っておけば良かった〜〜とn度目の後悔。でもLiSAちゃんのMステはどーーうしても生で見なきゃいけなかった!しょうがない。
初っ端「2XXX」だと知って驚きたまげました…
アルバム後半2曲はアコギが入っていたりピアノがリードしていたりするのでぜひアコースティックで聞きたかったよう😭いつか聴ける日を願って。

 

 

 

 

 

 

 

なにこれライブどうするの のオンパレードだった本作
それぞれのパートが離合集散して最終的には一つアルバムを作っている 鋭く研ぎ澄ませた感性と技術を持ってまだ誰も知らないセカイを切り開く彼らを今度はぜひライブでもっともっと見てみたくなった